神戸北野。その中でも”ハンター坂”があるこのエリアには、数々の名店や神戸を代表するバーが並んでいたりと、大人のための上質なお店が軒を連ねています。三宮や元町エリアとは、また違った雰囲気を味わえるのも、このハンター坂周辺ならではの特徴です。

モダンなバーのような店構えですが、1階は本当にバー。そこを抜けて2階への階段を上ると、和の空間が広がります。その空間こそが今回ご紹介する”双”です。席は、1部屋の個室と、カウンターに並ぶ8席のみ。数少ない席で味わえる上質な空間は、まさに大人の贅沢。

1階にあるバーは、お寿司のお客様のウェイティングスペース、食後の余韻を楽しむ場として使えます。もちろん、バーをメインとして訪れることも出来ますよ。ちょっと小腹が空いたら、上のお寿司をバーで味わえるのも、この造りだからこそ出来ること。

大阪、神戸で修行された大将。関西の板前さんですが、江戸前に目覚められたそうで赤酢のシャリを使用しています。シャリの大きさも控えめで、特に女性が好きそうなネタが多いかもしれません。日本酒はもちろん、白ワインと合わせて食べるのにもぴったり。

こちらは、大間産の中トロ。見た目だけでも十分に分かるビジュアルですが、口に入れたらもう…とろけます。ネタに対してのこだわりも、もちろん高いです。地元の魚屋さんはもとより、大阪中央卸売市場や、岡山下津井漁港のご協力があって、良質な魚や貝類などを仕入れているそうです。

なんといっても、目の前で握って頂けるライブ感がカウンター席の醍醐味。空間同様、大将の笑顔も素敵なお店。細かいところにまで気が利く点も好ポイント。ユーモア溢れる対応で、程よいフレンドリー感。高級寿司屋だと、強面の職人が黙々と握っている図を想像されるかもしれませんが、こちらではそんなイメージをも覆されます。

コース、アラカルト、注文はどちらでも可能です。筆者のおすすめは、大将の自信が詰まった”コース”を味わいつつ、アラカルトを少し足していく…という流れでしょうか。コースには、握りと赤だしのセットと、お造りや肴、焼き物などの一品料理も一緒に味わえるものがあります。後者の場合、アテと握りの配分も聞いてくれるので、嬉しいですね。

お造りから焼き物、お椀ものまで。最初から最後まで”美味しい”のオンパレードです。季節によっては、鮎の丸焼きや、アワビのグラタンなど。どの時期に行っても、その時その時の旬を味わえるのが良いですね。

双の熱狂的な”芽ネギファン”は、数知れず。一貫食べてみると、その美味しさにファンが多いことも頷けます。箸休めとして食べるのも良し。満腹食べた後にもつい食べたくなる”芽ネギ”。ぜひ、こちらもお試しください。

今回、神戸北野にある「双」をご紹介させていただきました。他にはない唯一無二なお店。良い意味で、期待を大きく裏切る本格江戸前寿司。クリエイティブかつ斬新な空間が創り出す、上質な空間。ぜひ、大切な日に訪れてみてください。ファンもとても多いお店です。事前に予約をして、訪れることをおすすめします。（※掲載されている情報は2018年3月に公開されたものです。必ず事前にお調べください。）