エリア別・解説!世界遺産“長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産”全12スポット

2018年5月4日、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界文化遺産に認定されました。潜伏キリシタンが誕生するキッカケとなった地、潜伏キリシタンの信仰の実践、潜伏キリシタンの共同体の維持、そして潜伏の終わり。このような歴史的な背景に沿った4つのテーマに分かれて登録されています。今回は実際に訪れる際に参考になるように、エリア別で全12スポットをご紹介していきます。この美しくて悲しい遺産に会いに、長崎を訪れてみませんか。(※掲載されている情報は2018年7月記事公開時点のものです。必ず事前にご確認ください。)

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このまとめ記事の目次

▼天草・島原エリア

始まりの場所

南蛮貿易によって、キリスト教が広まった島原・天草。しかし幕府がキリシタンを禁じたことから、多くの潜伏キリシタンが誕生しました。迫害に加えて、大雨と日照りが重なり、貧窮する状況の中、農民たちが起こした「島原・天草一揆」。結果として多くの犠牲者を出し、さらに幕府の鎖国政策をより強固にするきっかけとなりました。

① 原城跡

籠城した原城跡

まず、ご紹介する世界文化遺産は「原城跡」です。かつて島原・天倉の一揆軍が籠城した地です。かつて領主であった有馬貴純が作った原城。兵糧攻めの後の総攻撃によって、主導した天草四郎を含み、ほぼすべての人々が惨殺されたと言われています。

いまも聴こえる祈り

原城は取り壊され、現在、その姿を見ることは出来ません。しかし、昨今の調査によって、当時命を落とした、たくさんの人骨が発掘されました。また、鉄砲の玉から作った十字架なども一緒に発掘されています。当時の人々の祈りの声に耳をかたむけてみましょう。

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② 天草の﨑津集落

漁村に残る教会

2つ目にご紹介する世界文化遺産は「天草の﨑津集落」です。禁教期には、貝殻の内部の模様を聖母マリアとして信仰をするなど、漁村ならではの組織的方法をとり、潜伏キリシタンとして活動を続けていました。

海に寄り添う﨑津教会

1805年に5000人もの潜伏キリシタンが摘発された「天草崩れ」が発生。しかし、その摘発数の多さに、厳しい処分の徹底が難しく、その後も隠れて信仰を継続することが出来ました。島のシンボルとなるのは「﨑津教会」。1934年に作られた木造の教会で、中の床部分は畳(たたみ)が敷かれています。

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▼平戸・佐世保エリア

潜伏キリシタンたちの歴史

かつてザビエルがやってきて、キリスト教の布教をスタートした平戸。また、佐世保の黒島には、多くの潜伏キリシタンが移民としてやってきて、開拓をしていきました。二つのエリアには禁教時代に迫害を乗り越えてきた歴史が深く残っています。

③-④ 平戸の聖地と集落

③ 春日集落と安満岳

3つ目にご紹介する世界文化遺産は、「春日集落と安満岳」。ここは、平戸エリアの西部にあり、海へと続いていく春日の棚田はとても美しい事で有名です。また、平戸島の最高峰である「安満岳」は、平戸の山岳信仰の対象であり、潜伏キリシタンも聖地として参拝しました。

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④ 中江ノ島

4つ目の世界文化遺産は、「中江ノ島」です。ここは、潜伏キリシタンたちの殉教地です。この平戸島の北にある小さな無人島には、棄教しなかったキリシタンたちが処刑された地と言う悲しい過去があります。

岩からこぼれる聖水

キリシタンたちは、中江ノ島の岩からしみ出す水を聖水として採取していました。ぜひ、平戸島から橋を渡り、近隣の島である生月(いきつき)島を訪れてみてください。島内にある「島の館」には、島の捕鯨文化と潜伏キリシタンがどうやって信仰を続けてきたのかを示す展示がされています。

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中江ノ島(Nakaeno Island)

長崎県平戸市下中野町中江の島

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生月大橋

長崎県平戸市春日町呼崎1-4 生月大橋

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⑤ 黒島の集落

佐世保からフェリーで約50分

5つ目にご紹介する世界文化遺産は、「黒島の集落」です。黒島は、佐世保の「九十九島」のひとつで、生月島や外海(そとめ)から、多くの潜伏キリシタンが移住しました。現在人口は400人程度で、その8割がカトリック教徒です。

美しいレンガ造りの教会

黒島天主堂は島の信仰のシンボルです。つらく厳しい禁教時代を耐え抜いた結晶であり、現在も島の信仰の場として利用されています。見学は事前の許可が必要となるので注意しましょう。また、神聖な場所であることを尊重し、マナーを守って見学するように心がけましょう。

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黒島天主堂

長崎県佐世保市黒島町3333

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