西郷どんの薩摩に思いを馳せる!おすすめの知覧観光スポット7選

いまなお当時のままの武家屋敷が数多く残る知覧(ちらん)。西郷どんの薩摩藩特有の武士の居住区である外城(とじょう)がそのまま残された貴重なエリアを巡りながら、過去と現在を結ぶ歴史に思いを馳せる旅をしてみませんか。(なお情報は記事掲載時点のものです。詳細は公式サイトなどでも事前確認することをおすすめします)

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このまとめ記事の目次

①西郷恵一郎(さいごうけいいちろう)邸庭園

江戸時代後期の文化文政年間に造られたとされる「西郷恵一郎邸庭園」。時は徳川第十一代将軍家斉が大御所として実権を掌握していた頃で、江戸では南総里見八犬伝の滝沢馬琴や浮世絵の東洲斎写楽、葛飾北斎が活躍した頃にあたりますが、ここ薩摩藩は第十代藩主の島津斉興(しまづなりおき)が家督を継いでいながら、祖父・重豪(しげひで)がなお実権を握っていた頃に該当します。
江戸が華やかな町人文化に沸いていた頃造られた「西郷恵一郎邸庭園」。石組みで鶴、大きな庭石を亀に見立てて、縁起の良い長寿のシンボル鶴亀の庭園としたデザインが光る庭園です。枯山水の侘び寂びの中に質実剛健を尊んだ薩摩藩の文化を感じられます。

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②佐多美舟(さたみふね)邸庭園

面積446平方メートルと、国指定の名勝とされている知覧武家屋敷群の中でも最も広い庭園である「佐多美舟邸庭園」。佐多氏は島津家の分家であり、室町時代からこの知覧の地の領主であったとされることから、これほどの庭園を持つ邸を構えられたと推定されています。
枯山水の庭園には、奇岩や巨石の組み合わせによって造られた石組みがいたるところに配置されており、生垣の緑と岩の色のコントラストも一際目を惹きます。中でも石の組み合わせだけで水の流れる滝をあらわす滝石組みのしつらえは、この庭園の見どころの1つです。

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③知覧型二ツ家民家(ちらんがたふたつやみんか)

通称武家屋敷通りの中ほどに立つ「知覧型二ツ家民家」。この地域に特有の建築様式の民家を移築し復元した建物で、南九州市指定有形文化財となっています。この二ツ家様式とは普段の居住用の棟と台所などの家事をする棟を分けて建てていたものを、2つの棟の行き来がより便利になるように次第に隣接させて建てたものを指します。
鹿児島の他の地域ではこの2つの棟をひさしとひさしの間に大きな雨どいを通し、その下に板張りスペースを造って繋ぐという方法をとっていますが、知覧地方では2つの棟の間にもう1つ小さな棟を作って繋ぐという独特の方法をとっていました。それが知覧型二ツ家民家として今に伝わっており、現存数は合計3棟となっています。

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④森重堅(もりしげみつ)邸庭園

国指定名勝とされている知覧武家屋敷群の7つの庭園のうち、唯一枯山水ではなく池泉鑑賞式となっている「森重堅邸庭園」。作庭されたのは享保年間と推定されており、かつてこの地にあった知覧城の支城近くに造られています。池に使われている水は、庭園の裏の湧き水が利用されており、一年を通じて風雅な風情を漂わせています。
また、邸内のオモテ(居住用の間を指します)は18世紀中頃の築とされており、邸の主人用と来客用の玄関が並んで設けられている珍しい造りです。また白壁の蔵は火事などの有事の際にはただちに取り外せるよう、屋根が縄で壁に繋がれているこちらも珍しいものとなっており、どちらも県指定有形文化財となっています。

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⑤平山亮一(ひらやまりょういち)邸庭園

天明元年の築とされる「平山亮一邸庭園」。薩摩藩は第八代目藩主島津重豪の治世の頃です。シーボルトにもひ孫の斉彬(なりあきら)共々謁見したことのある先学に優れた藩主の世を反映してか、平山亮一邸庭園は他のような石組みは全くなく、皇居や修学院離宮に見られるような大刈り込みのみのシンプルで開放感のある庭となっています。

※画像はイメージです

この大刈り込みの生垣のサツキは例年5月下旬頃から鮮やかな花を咲かせ、普段は緑なす枯山水の庭も、その時ばかりは華やかに彩られます。刈り込みの前に等間隔で並べられた石は、盆栽などを置いて母ヶ岳の借景共々鑑賞するためにしつらえられたもので、実際の広さよりもさらに奥行きを感じさせられる庭となっています。

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⑥薩摩英国館 Tea World(ティーワールド)

知覧武家屋敷群とは麓川(ふもとがわ)を挟んで対岸に立つ「薩摩英国館ティーワールド」。幕末日本を揺るがした生麦事件を発端に始まった、幕末の薩摩藩と英国との関わりを紹介する資料館です。生麦事件は錦江湾(きんこうわん)での薩英戦争に発展、薩摩藩は苦い敗北を喫したものの、英国から逆にその最先端の技術を学んでいきます。
さらに薩摩藩は幕末に独自に多数の留学生を派遣。薩摩英国館ティーワールドでは、そうした一連の出来事を英国側から知ることができる資料などを展示。さらに関連の書籍などもミュージアムショップで販売されています。併設のティールームでは、当時に思いを馳せながら香り高い紅茶をいただくこともできます。

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⑦ホタル館 富屋食堂(とみやしょくどう)

知覧を語る上で欠かすことの出来ないもう1つの歴史上重要な施設が「ホタル館 富屋食堂」です。昭和初期にこの地で開業した富屋食堂は、太平洋戦争末期に知覧から特攻へと飛び立っていった若き飛行兵たちの心のよりどころとなり、その女主人であった鳥浜トメさんは特攻の母として慕われました。
そのトメさんの生涯や、富屋食堂から特攻隊として旅立っていった隊員の遺品や写真を展示するために1階と2階を資料館としているのが「ホタル館 富屋食堂」です。幕末の動乱期を静かに語る武家屋敷群と共に、太平洋戦争末期の日本を知ることができる貴重な資料館です。

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小京都・知覧で歴史に触れる旅を楽しもう

周囲を美しい自然に囲まれた鹿児島の小京都である知覧。当時のままに残された武家屋敷群の家並みや美しい庭園は、薩摩藩と西郷隆盛を舞台にしたドラマのロケ地に選ばれたほど。そんな知覧の町で歴史に触れながら、来し方行く末に思いを馳せる旅をしてみませんか。

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