高いビル、消えることを知らないネオンから離れて、知られざる「日本の美しい村」へ足を運んでみませんか。決して便利ではないけれど、失いたくない場所が日本にはまだ残っています。今回は、「フランスのもっとも美しい村」運動にならい、2005年に始まったNPO法人「日本で最も美しい村」連合からいくつか抜粋して【関東・中部・北陸】の美しい村をご紹介します。(なお情報は記事掲載時点のものです。詳細は公式サイトなどでも事前に確認することをおすすめします。)
1.那珂川町小砂(なかがわまちこいさご)/栃木県
栃木県の北東部に位置する「那珂川町小砂」。周囲を森林に囲まれ、温泉も湧く緑豊かなところです。焼き物の表面に金をまぶしたように見える「金結晶」が特徴の「小砂焼(こいさごやき)」は、奈良時代から伝わる小砂の伝統工芸です。
里山全体を美術館に見立て、自然の中で作品を制作・展示している「小砂里山の芸術の森」。静かな森の中には、美術大学生や若手芸術家による作品を間近に見ることができます。豊かな自然が残る小砂の里山と芸術の融和は、ここだけでしか見られない景色です。
詳細情報
- 栃木県那須郡那珂川町小砂2712-15
- 0287-93-0703
- 栃木県那須郡那珂川町小砂37091-1
- 0287-92-5757 (那珂川町観光協会)
2.六合(くに)/群馬県
群馬県北西部に位置する中之条町の六合地区。標高600m〜2300mと標高の高いエリアですが、その分多くの美しい自然が残されています。「野反(のぞり)湖」のある上信越高原国立公園は300種類以上の高原植物が咲き乱れ、「天空の楽園」とも呼ばれています。
酸性の鉱泉が流れる場所にしか生息しないあざやかな緑の「チャツボミゴケ」が見られる「チャツボミゴケ公園」。平成29年2月に国の天然記念物に指定されています。他にもラムサール条約に指定された湿地など六合はたくさんの自然で溢れています。
※平成30年度のチャツボミゴケ公園の営業は11月30日(金)までです。
詳細情報
- 群馬県吾妻郡中之条町入山国有林223林班野反湖
- 0279-75-8814(中之条町観光協会)
- 群馬県吾妻郡中之条町入山13-3
- 0279-95-5111
3.早川町(はやかわちょう)/山梨県
山梨県南西部に位置する「早川町」。日本一人口が少ない町でもあります。その中でも赤沢エリアは、身延山(みのぶさん)と七面山(しちめんさん)とを結ぶ巡礼の道の途中にあり、伝統的な建造物、石垣、坂道など江戸時代の面影が残る歴史深いエリアです。
早川町には、発電用ダムによってできたダム湖があります。かつてそこに存在していた集落の名前にちなみ「奈良田湖」と呼ばれています。長いつり橋もかかっており、湖面に映る青空や南アルプスの自然の中で散策を楽しむことができます。
詳細情報
- 山梨県南巨摩郡早川町奈良田
- 0556-45-2511(早川町漁協)
4.川根本町(かわねほんちょう)/静岡県
静岡県のほぼ中央に位置する「川根本町」。町域全体がユネスコエコパークに登録されるほど自然が豊かな町です。南アルプスを源流とする大井川沿線には「奥大井レインボーブリッジ」がかかり、 SLや日本で唯一のアプト式鉄道が運行。その姿を収めようとカメラマンも集まる人気スポットとなっています。
日本三大銘茶の一つと言われている「川根茶」の茶園景観。新芽が芽吹く春の茶畑は、一面が新芽の薄い緑でいっぱいになり、陽に照らされると輝きを見せます。高地にある茶畑は天空の茶園と呼ばれるなど美しい景観が魅力です。
詳細情報
- 静岡県榛原郡川根本町梅地
- 0547-45-4111 大井川鐵道株式会社