地球の営みの神秘「河岸段丘」
大地に水が流れ、川となり、その川の浸食によって深い谷が生まれる。川から流れる土砂は堆積し平地が生まれ、また水の流れに谷が生まれ、そして、長い年月を経て谷に削り取られずに残った平坦な台地と急な崖が交互に現れる。階段のような地形、河岸段丘です。
河岸段丘の中でも、その広さ高さが大規模で、なおかつ形もはっきりしているため、日本一美しい河岸段丘といわれているのが群馬県沼田市。
坂の街、沼田
上り始めは緩やかだった坂道も右へ大きくカーブするとその勾配は少しずつきつくなり、いよいよ河岸段丘の地に足を踏み入れたという感じがします。
前かがみの重心が崩れると転げ落ちてしまいそうな道も、アスレチックのようで何だか楽しい。一歩一歩、地面を踏みしめながら河岸段丘を体感できます。
●緩やかに流れる片品川が織りなす美しい景観(片品川橋)
真田の里は天空の城下町
●沼田城跡公園前の観光案内所に展示されている沼田城のジオラマ
●城の名残をとどめる西櫓台の石垣
沼田領二万七千石の初代沼田城主となったのが戦国武将、真田昌幸の嫡男、真田信之でした。
信之は城郭の改修を手掛け、五層の天守閣や櫓、門などを建造。五層の天守閣を持つ城は、関東以北では江戸城とこの沼田城だけと言われています。
更には長い戦乱で疲弊していた領内の復興に努め、年貢の減免や水利の開削、田畑の開拓や町割りの改修を行い、城下町沼田の基盤を造り、沼田に安泰の世をもたらしたのです。
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歴史の香りが漂う沼田城址公園
領内の安泰を祈願して鋳造され、城下に時を告げていた城鐘。当時の城鐘は中央公民館に保存、展示されていますが、園内をめぐる小道の先には鐘楼が復元されています。
眼下に広がる美しい景色を眺めていると、ここが、城としての絶対条件を備えた自然の要害であったことも一目瞭然。
武将たちの築城にあたっての思索や、国盗り合戦の思惑を想像すると、河岸段丘の底から吹き上げてくる風の声が何やら武具の揺れる音のように聞こえてきます。
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沼田の道を楽しむ穏やかな時間
●沼田市街地の中心にある須賀神社の大ケヤキは天然記念物
一筋入った通りに古い須賀神社が鎮座しているのですが、この細い道は城下町の町割りの名残なのだとか。
社殿の裏にたつ樹齢四百年といわれる大ケヤキの悠然とした姿にも、この地の歴史の深さをしみじみと感じることができます。
ただただ道を歩きながら、歴史の道のりを、そして、ゆったりとした穏やかな時間の経過をぜひお楽しみください。