ドイツと日本を結ぶフライトを利用する際は、ミュンヘン空港やデュッセルドルフ空港よりも、空港駅にドイツ全土への高速列車ICEが直接乗り入れている、「フランクフルト空港」発着便が安くて人気です。日本からもANA・JAL・ルフトハンザの直行便や、中東やアジアの航空会社によるおトクな乗継便が多く運航されているフランクフルト空港は、日本とドイツを行き来する際や、他のヨーロッパの都市へ乗り継ぎする際によく利用されています。

そんなフランクフルト空港を発着するフライトを利用する際には、ついでにフランクフルト市内を観光するのが定番です。でも、ここだけのヒミツですが、フランクフルト市内よりも、フランクフルト周辺の都市や町の方が絶対におススメ。温泉・リゾート・古城・カーニバル・世界遺産などなど、フランクフルト市内にはない魅力を持った実力派の観光スポットがいっぱいです。そんなスポットを、フランクフルト市内から近い順にこっそりご紹介します。

フランクフルト中央駅からSバーン（近郊電車）S7で約20分で、バート・ホンブルクに到着です。金融センター・フランクフルトで働く高収入銀行マンの家庭が住む高級住宅街として人気の街。中心街・リーゼン通りには、フランクフルト市内よりも感度が高いお店が並んでいます。もちろん、お店の中だけでなく建物の外観もおしゃれ。というのも第二次世界大戦でドイツの多くの街が破壊された中、バート・ホンブルクの街並みは破壊されなかったからなんです。リーゼン通りの終点近くにある、バート・ホンブルク城とその庭園もフォトジェですよ。

バート・ホンブルクの「バート（Bad）」とは、ドイツ語で浴場という意味。この街が位置するタウヌス山地山麓の一帯は、温泉保養地として有名です。中心街のスグ近くのクアパークの一角にあるのが、タウヌス温泉。日本の自然をイメージした広大な温泉はもちろん、フィンランド風の水着着用サウナや、オリエント風のFKK（水着なし）サウナが人気です。温泉の温度が低いことと、混浴なので水着を持参しなきゃいけないことが、日本の温泉との違いです。

フランクフルト中央駅からRB列車（ローカル列車）RB12で約35分で、ケーニヒシュタインに到着です。ケーニヒシュタインの見どころは、木組みのメルヘンな建築が並ぶメイン通り（Hauptstraße）と、そんな市街地を見下ろす丘にそびえる、ドイツ最大級の城跡・ケーニヒシュタイン城跡。麓から丘の上へ登るのは大変ですが、かわいい市街地はもちろん、緑あふれる山の尾根から、フランクフルトの高層ビル街までの眺望が待っていますよ。

そんなケーニヒシュタインから路線バスで約10分、またはフランクフルト中央駅からSバーンS4で約20分で行けるのが、クロンベルクです。そんなクロンベルクも、かわいい建築と古城で有名です。市街地を見下ろす丘の上にあるのが、シュロスホテル・クロンベルク。シャンデリアと洗練された調度品が作る博物館のような雰囲気で、日本人スタッフを含めた最高のおもてなしを受けることができます。

フランクフルト中央駅からSバーンS1、S8、S9または私鉄VIASのRB列車RB10で約35～55分で、ヴィースバーデンに到着です。ヴィースバーデンは州都で文化の街。ヴィースバーデン中央駅から北にある中心市街地へとまっすぐ伸びるヴィルヘルム通りや、同じく南北に伸びるキルヒ通り沿いでは、豊かな緑と、築数百年の荘厳な建物の見事な調和が楽しめます。中心街のいたるところには、硫黄の匂いをただよわせる、温泉が流れる噴水があります。