“やぶそば“のルーツ。細部までこだわられた絶品蕎麦。
『藪そば』の由来は江戸の中期に遡る。東京都豊島区にかつてあった美味しい蕎麦屋が発祥で藪の中にあったことに由来しているそうだ。そんな『藪そば』のルーツが駒込団子坂藪蕎麦から暖簾を引き継いだ『かんだやぶそば』。1880年創業。伝統的な緑色の蕎麦は初代店主が蕎麦の味が落ちる夏の時期に見た目だけでも清涼感を楽しんでもらおうと若芽を練り込んだのが始まりだ。 ◆場所 神田駅から徒歩3分 ◆営業時間 11:30〜20:30(L.O. 20:00) 日曜営業 ◆定休日 水曜日 ◆混雑状況 平日の夜に足を運びました。 すぐに入れました。 ◆本日は【せいろそば】(¥900)+【あいやき】(¥1600)を注文。 喫茶の名店ショパンのすぐ近くに『かんだやぶそば』は所在する。遠目で見ても広く、風情のある風貌は人を惹きつけるものがある。店内へ入るとすぐさま一斉に女将さんたちが「いらっしゃいませ」と迎えてくれた。接客からも老舗ならではの趣きを感じる。 【せいろそば】のみ注文する予定だったが、酒菜も美味しいという話を聴き、苦悩の末に【あいやき】も注文。 まずは【あいやき】からテーブルに運ばれた。 こじんまりとしたお皿にネギと鴨が4つずつ。 ビジュアルは素晴らしかったが、最初は「(値段に対して)少な!」と思った。 しかし、ネギは噛めば噛むほど甘さを感じるし、鴨は癖がなくジューシーで弾力がある。溢れる脂も心地よいので値段相応の価値はあった。 続いて【せいろそば】。特徴的な黄緑色のそばにはクロレラを使用しており、仄かに甘みがある。このお店の凄さというのはむしろ蕎麦よりも、その周囲にあると思う。葱は丸切りがポンと置かれるのではなく細く切られたものを厳選しているし、山葵は甘さが際立つ。極めつけは“鰹つゆ”。蕎麦と合わせると濃いながらもフルーティ。デザートかと一瞬思ってしまうほど鰹の甘さがあとを引く。 遅い時間でも女将さんが沢山いらっしゃってきめ細かく接客をしていたり、細部まで丁寧なお店でした。