すべてが忘れられない旅になる。圧倒的な絶景と美食が詰まった「中国・鎮江」とは

すっかり疎遠になってしまった海外旅行ですが、再開の時を心待ちにしながら次に旅する国や都市を探してウォーミングアップしておくのも今時の楽しみのひとつ。今回はまだ日本ではあまり知られていないけど、想像を超えた絶景や美食が楽しめる中国で人気の観光都市「鎮江」をご紹介します。現在、日本・中国・韓国の3か国で実施されている「東アジア文化都市」への選定に向けても積極的に動き続けている鎮江。ここなら一生忘れられない旅が待っているはず!ぜひ次の海外旅行の参考にチェックしてみて下さいね。

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このまとめ記事の目次

楽しみ方は無限!どんな旅でも満喫できちゃう魅力的な都市「中国・鎮江市」

提供:鎮江市文化広電・観光局
中国東部の江蘇省にある都市「鎮江(ちんこう)」。中国を代表する大河「長江」と世界遺産の「京杭大運河」が交差する地点にあり、古くから水上交通の要所として栄えてきた商業都市であるとともに、3000年を超える歴史ある都市としてさまざまな時代の貴重な遺産が数多く残る鎮江は中国では一度は訪れてみたい人気の観光都市でもあるんです。
かつて三国の時代に呉の孫権がこの地に都を置いたり、「東方見聞録」のマルコポーロや遣唐使として中国へ渡った阿倍仲麻呂の足跡が残っていたり、イギリス総領事館が置かれたこともあったりと長い歴史の中で様々なストーリーが紡がれてきた鎮江は都市自体がまるでひとつの歴史博物館のよう。
提供:鎮江市文化広電・観光局
さらに鎮江を訪れたら絶対に外せない「鎮江三怪」と呼ばれる3つの珍味など、中国ではグルメを唸らせる美食都市としても知られる鎮江。1986年には中国を代表する「国家歴史文化名城」にも選ばれ、歴史文化保護や観光誘致も積極的に行っていることから、魅力的な新スポットも続々と誕生しているんです。
上海から高速鉄道に乗れば1時間半と言うアクセスの良さもあって日帰りや1泊旅行のような気軽な旅にもおすすめな鎮江。今回はそんな鎮江をさまざまな視点から目的別に楽しむ方法をご紹介。定番の歴史観光スポットやご当地絶品グルメのほか、SNSでも話題の絶景スポットも加えながら鎮江の魅力をたっぷりとお伝えします。

① 数千年前へタイムスリップ!じっくり歴史スポット散策

鎮江を旅するなら絶対に外せない定番ルートと言えば歴史スポット散策。中でも古代より美しい山水風景が見られる場所として知られる金山、焦山、北固山の3つの山からなる「鎮江三山」はマストスポット。中国を代表する観光名所にのみ与えられる最高レベルの称号「国家5A級旅遊景区」にも選ばれています。

北固山風景区(ほくこざんふうけいく)

提供:鎮江市文化広電・観光局
今回は鎮江三山より「三国志演義」に関するたくさんの物語が残る場所「北固山風景区」をピックアップします。3世紀に創建され、劉備が孫権の妹と見合いをした逸話が残る「甘露寺」、劉備と孫権が互いに願いを込め岩に剣を振り下ろしたと言う「試剣石」、曹操に対する戦略を語りあった場所とされる「狠石」など三国志ファンにはたまらないスポットの宝庫、北固山。
山頂付近に建つのは長江や焦山、金山をはじめ緑豊かな街並みの眺望も楽しめる絶景スポット「北固楼」。その美しい風景は文人墨客たちの心をつかみ多くの詩や水墨画となって現代にも語り継がれています。梁の初代皇帝が北固山の壮観な風景を「天下第一江山」と書したその復元石刻も人気の撮影スポット。
提供:鎮江市文化広電・観光局
古代の鉄塔としては中国でも6つしか残っていない「衛公塔」も必ず立ち寄りたいスポットのひとつ。825年に石塔として建てられて以降、さまざまな自然災害や戦争などを経て現在残るものは土台から2層目までは北宋時代のもの、3,4層は明代のものと言う独特な形状の珍しい建築物。
遣唐使として中国へ渡った阿倍仲麻呂が故郷を想い読んだ「望月望郷」の碑は日本人なら心を打たれるはず。山と言っても標高55.2mと見た目ほど高くはない北固山。ぜひ気軽に歴史散策を楽しんでみませんか。

西津渡歴史文化街区(せいしんとれきしぶんかかいく)

提供:鎮江市文化広電・観光局
歴史スポットとして外せない場所がもう一つ。鎮江を訪れたなら行くべき4つのスポット「三山一渡」のひとつとして鎮江三山と並ぶ「西津渡歴史文化街区」。ここは三国時代から船着き場として栄えた場所で、当時は各地から訪れる商人で大いに賑わっていたんだそう。今では三国時代以降、明清時代までのさまざまな時代の街並みと歴史の痕跡が至るところに残る、タイムスリップ感を味わうにはもってこいの人気観光名所。
提供:鎮江市文化広電・観光局
貴重な歴史遺産が集まっている西津渡歴史文化街区。一目で千年の歴史が見えるという石段「一眼看千年」、かつてこの場所を行き来していた商人たちが船を待ったり、清朝の乾隆帝も雨宿りしたことがあると言う東屋「待渡亭」、元の時代に建てられたチベット仏教の石塔「昭関石塔」は中国で唯一現存している道を跨ぐ珍しい造りの仏塔。さらに雲台山の頂上にある「雲台閣」は西津渡歴史文化街区はもちろん、長江や鎮江の街並みが360度見渡せる絶景スポットで、宋や元の建築様式を取り入れた楼閣は鎮江のランドマーク。
「德士古洋行」「税務司公館旧跡」などは古代西洋風建築が並ぶ人気の写真スポット。古街の各所には大きな石造りのアーチ門や迫力のある高石垣などもあって、ただ歩いているだけでも古代の風情を楽しむことができます。古い街並みはそのままにご当地グルメが堪能できるレストランや鎮江名物を売ってるお土産店なども充実。ここを訪れるなら半日から1日としっかり時間を確保して!

② “映え”は旅の最重要ポイント!絶景マスト派ならココ

鎮江郁金香主題公園(鎮江チューリップテーマパーク)

提供:鎮江市文化広電・観光局
どこを旅してもやっぱり追及したいのは写真映え!歴史観光で有名な鎮江でもそんな願いを叶えてくれるカラフルな絶景スポットは大人気。毎年春になるとお花見スポットとして盛り上がるのは18品種、30万株近くものチューリップが盛大に咲き誇る「鎮江郁金香主題公園」。3月下旬から咲き始め、中国の連休のひとつ清明節のある4月上旬には満開に。見頃は5月頃までと長期間に渡って楽しめるのも人気の理由。
園内を彩るチューリップ畑のデザインには毎年テーマが設けられ、数ある品種の中から厳選されたチューリップはその年のテーマともリンクしているんだとか。写真撮影を思う存分楽しんだ後は、そのチューリップの名前やカラーにも注目してみて。色ごとに異なる花言葉を調べてみるのも楽しいかも!
提供:鎮江市文化広電・観光局
さらにチューリップが満開になる時期、この一帯ではさまざまな文化観光イベントが開催されます。鎮江市の無形文化遺産のひとつで秦の始皇帝に由来する伝統的な春のお祭り「圌山黄明節」に健康や美食の要素、遊覧飛行やVRなどのアトラクションも加えた「鎮江新区圌山黄明文化旅遊節」は、中国各地から観光客が集まって賑わう鎮江を代表する春の一大イベント。訪問時期に迷ったら、カラフルな絶景に加えてこの地域ならではの伝統文化を感じられる春をチョイス!

江蘇茶博園(こうそちゃはくえん)

提供:鎮江市文化広電・観光局
映えるのはもちろんだけど、さらに五感をフルに活かした特別な体験ができるスポットなんていかが?道教の聖地として名高い茅山の北麓にあるのは、山々に囲まれた茶畑とその間を水路が巡る独特な自然景観が美しい「江蘇茶博園」。ここは茶畑であるとともに、お茶文化が根付いている中国でも珍しい中国茶をテーマにした観光スポットであり江蘇省を代表するお茶の研究教育施設。
提供:鎮江市文化広電・観光局
製造工程見学や手仕事体験を通して中国茶の歴史や文化を学んだり、お茶請け作りや茶芸パフォーマンス鑑賞などお茶に関することが総合的に楽しめる「習茶院」をはじめ、中国各地にあるお茶の産地から高級品種のみを100種類以上集めた「百茶園」、どうやって浮いてるの?と驚かずにはいられない重さ1.5トンにもなる大きな急須のモニュメント「天下第一壺(世界一の壺)」など園内の観光ルートも豊富。
目の前にあるのは広大な茶畑や美しい庭園だけと言う、ここにしかない里山風景を眺めながら自然の中で嗜む中国茶はいつもより風味豊かに感じられるはず。本場の極上茶葉はお土産にもぴったり。自分へのご褒美にも、大切な人へのプレゼントにもおすすめです。観光のベストシーズンは茶葉が摘採される春と秋。中国茶の魅力を全身で体験してみませんか?

③ “食”こそ最高の幸せ!本場のグルメを思う存分満喫

せっかく海外まで来ているなら、日本では味わえない本場の味でお腹を満たしたい!特にグルメ大国中国と聞けば期待も膨らみますよね。中でも今回は日本人の口にも絶対に合うこと間違いなしの2品に絞り込んで紹介します。

鍋蓋麺(かがいめん)

提供:鎮江市文化広電・観光局
一つ目は「鎮江三怪」と言う鎮江にある3つの珍味の一つ「鍋蓋麺」。ちょっぴり不思議な名前ですが、これは麺を茹でる大きな鍋に木製の小さな蓋も一緒に入れて茹でることからついた名前。たまたま鍋に蓋が落ちてしまったところ、意外にも美味しく茹で上がったことが始まりと言うユニークなエピソードのある料理ですが、実は「中国十大麺料理」にも選ばれている本格麺なんです。
細麺や太麺など麺を選んだ後にお好みのトッピングを選択していきますが、外せないのは塩漬けの豚肉を煮こごりにした水晶肴肉(スイジンヤオロウ)。これを鎮江香醋(ちんこうこうず)と言う黒酢とや生姜と併せて食べるのが鎮江では定番中の定番!そしてこの鍋蓋麺、水晶肴肉、鎮江香醋の3つを食べると「鎮江三怪」がコンプリートできちゃうと言う特典付き。
提供:鎮江市文化広電・観光局
そんな鍋蓋麺を食べるなら、おすすめは人気ランキングで常に上位にランクインしている老舗「鎮南鍋蓋麺館(解放路店)」。コシと弾力が特徴の鍋蓋麺ですが、こちらは適度に噛み応えがあるちょうど良い硬さの麺とマイルドな味わいのスープが評判。メニューに載っているトッピングの豊富さには驚くかも知れませんが、もし迷ったら人気の具材がいくつも乗っている「全家福」がおすすめです。

百花酒燜肉(豚の百花酒煮込み)

提供:鎮江市文化広電・観光局
もう一つは、江蘇省伝統料理のひとつで日本人も大好きなお肉料理「百花酒燜肉」。豚バラブロックを醤油や砂糖で煮込むいわゆる角煮ですが、その特徴は「百花酒(ひゃっかしゅ)」と言う鎮江の伝統名酒をたっぷり使っていること。百種類の花を入れて醸造すると言う百花酒は香りがよく芳醇でほんのり甘く、さらにまろやかで飲みやすいことからかつては皇帝への献上品にもなっていたり、1908年にはパナマ博覧会で国際金賞を受賞するなど国際的にも注目を浴びている逸品。
そんな百花酒を贅沢に使うことで肉は柔らかくなり脂っこさも軽減され、独特な風味が生み出されるんだとか。しっかり煮込んでいるため味はよく浸み込みながらも形が崩れることはなく、トロトロと言うよりも歯ごたえのあるサクっとした食感は日本で食べたことのある角煮とは一味も二味も違う初めての感覚かも。黄金のようとも言われる艶々な見た目にも食欲がそそります。
提供:鎮江市文化広電・観光局
鎮江で百花酒燜肉を食べるならイチオシは、1890年に創業し政府機関から老舗の称号「中華老字号」も受けているレストラン「鎮江宴春酒楼(ちんこうえんしゅんしゅろう)」。昔ながらの朝ごはんから、宴席料理、鎮江や江蘇省の伝統料理まで何でも揃い、鎮江でお店に迷ったらここへ来れば間違いないと言われるお店。「江蘇省餐飲名店」など多くの名店リストに選ばれるなど味もお墨付きです。

④ お天気も季節も気にせず楽しめる最強スポット!人気の博物館巡り

旅行中の気分や楽しみを大きく左右するお天気。季節によっては気温だって気になりますが、そんな心配がまったく無用な場所が博物館や美術館といった屋内施設。実は博物館のレベルの高さでも知られる中国。今回は鎮江で見つけた個性豊かな博物館を2ヵ所ご紹介します。

鎮江博物館(ちんこうはくぶつかん)

提供:鎮江市文化広電・観光局
一ヵ所目は1958年設立で西津渡歴史文化街区にある「鎮江博物館」。ここは19世紀後半に建てられたイギリス領事館跡地で、長江沿岸から海沿いエリアに建てられた数ある領事館の中でもっとも初期に造られた歴史ある場所。歴史的にはもちろん、芸術的価値も高い西洋建築の中に中国文化を展示するケースはとても珍しく1996年に国の重要文化財に指定、2020年には「国家一級博物館」にも認定されました。
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ここは石器時代から明清時代まで、4万点以上にわたるコレクションや10万冊にもなる古書が所蔵されていて、鎮江の長い歴史や豊かな文化遺産、西洋との関わりなどをより深く知ることができるとても貴重なスポット。2004年には新たな展示ホールもオープン。青銅や金銀器、書画や伝統工芸、装飾品など幅広い内容の展示のほか、2009年から始まった仏教に関する文化財展示エリアも国内外から注目されています。
驚くのはこれだけ学べる博物館の展示ホールの多くが入場無料だと言うこと!きっと有意義で充実した時間が待っているはず。イギリス領事館だけあって手入れの行き届いたイングリッシュガーデンも人気の撮影スポットです。

中国醋文化博物館(ちゅうごくすはくぶつかん)

提供:鎮江市文化広電・観光局
先ほどもご紹介した「鎮江三怪」のひとつで中国三大名酢にもなっている「鎮江香醋(ちんこうこうず)」。栄養満点で独特な風味と芳醇な香りが特徴の黒酢で、料理好きやグルメな人たちなら日本でも目にしたり味わったことのある人も多いはず。そんな鎮江香醋の世界を思う存分堪能できるのが「中国醋文化博物館」。
実際に黒酢の製造もおこなっている博物館だけあってゲートに近づいただけでお酢の濃厚な香りがフワリと漂ってくるところから気分も盛り上がってきます。ここでは酢の歴史や文化の解説から始まり、古来の製造方法が再現された工房やレトロな家具が並ぶかつてのオフィス、出荷前の熟成工程ゾーンが見学できるなど見どころばかり。お酢の飲み比べを楽しめるコーナーまであるんです。
提供:鎮江市文化広電・観光局
見学の後には併設のミュージアムショップに立ち寄ることも忘れないで!気軽にお試しできるものから、使うのがもったいないほどの高級品まで、驚くほどたくさんの種類のお酢が販売されています。バルサミコ酢にも似たフルーティーな風味の鎮江香醋はタレとしてはもちろん、煮込み料理に加えるとさっぱりとした風味で料理の味が締まるなど、実は万能な調味料。まだ使ったことがないなら、これを機にぜひチャレンジしてみて。お料理好きな人へお土産にするのもおすすめ!きっと喜ばれるはず。

いかがでしたか?

提供:鎮江市文化広電・観光局
絶景や美食、歴史スポットまでバラエティ豊かな観光名所がギュっと詰まった都市「鎮江」をご紹介しました。ここを訪れるだけで3000年分の歴史を肌で感じることができる魅力いっぱいの鎮江は、海外旅行に慣れていてちょっぴり通な旅をしたい人も、海外初心者さんもどんな人でも楽しめる場所。次の海外旅行の候補にぜひ加えて下さいね!
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