パンに人気の道産小麦『キタノカオリ』とは?
キタノカオリのおいしさを広めたい
ところが広く活用されるようになった矢先、もともと小麦の種を作っていた十勝からの種子供給がストップ。すでに多くのお店がキタノカオリを使用し、市内の学校給食のパンにも欠かせない小麦になっていたころでした。それならばと、JAいわみざわは2019年、市内に採種圃場を確保。現在に至ります。
生育の難しさから生産が危ぶまれた時代も
それでもキタノカオリで作るパンに魅了された人たちからの声や、小麦への高い評価を受け、「美味しいとよろこんでもらえるならば」と、再び生産にのりだす農家さんも出てきました。
「収穫量が少ないため違う品種の小麦も同時に育てながら、熱意と誇りを持って生産してくださる農家さんばかりです」と、岩見沢パン協議会の瀬尾さんは話します。
未来までこの小麦を残すために
岩見沢の給食では、キタノカオ』が使われていますが、2019年に給食パンの製造会社の廃業により、1年間子供たちに給食でパンを提供できなくなる、危機もありました。
「子どもたちに地元の宝・キタノカオリの美味しさを届けたい」という思いから、様々な問題も乗り越え、再び学校給食でパン供給を再開できたのも、岩見沢パン協議会のみなさんの活動のおかげです。
2020年からは市内のベーカリー11店舗でキタノカオリを使い、各店が趣向を凝らした「キタノカオリカレーパン」を販売するなどの活動もしています。個性あふれる味わいをぜひ食べくらべてみて。
キタノカオリを使ったパンが買えるお店
店頭に並ぶパンにはすべてキタノカオリを採用。中でも「きたほなみ」や道産全粒粉をブレンドした「カンパーニュ」は、ハード系のパンでありながら柔らかい食感で、年齢問わず食べやすいタイプの食事パン。スライスしてチーズやハムと合わせれば、ワインのおともにもぴったり。「軽くトーストをするとキタノカオリの香りがいっそう引き立ち、チーズフォンデュにもよく合います」と池添さん。
キタノカオリは道外にもファンがいて、催事で出店すると「キタノカオリを使ったパンがある」とわざわざ買いに来る人もいるほど、一度食べるとヤミツキになると評判です。
パティスリーソラカでは、通信販売でも購入OKなので一度お試しを。
patisserie soraka
北海道岩見沢市6条西1丁目4-3
0126-35-1945
【ショップ】11:00~18:00(土・日曜〜16:00)
【カフェ】11:00~18:00 LO 17:45(土・日曜〜16:00 LO 15:45)
月曜、不定祝日
「シンコウプロジェクト北海道」とは?
海産物・農産物・乳製品など多岐に渡る食材が溢れている北海道には、「生産量が僅か」「特定の地域・季節でしか流通していない」北海道民も知らない?知られざる食材がまだまだ存在しています。そして、その食材の背景には、丹精を込めて育てられている生産者がいます。
"シンコウ"プロジェクト 北海道は、そんな北海道のまだまだ知られざる食材を"深耕"し、その食材を通して人と人との"親交"を生み出し、食の魅力で地域の"振興"につなげるべく、生産者の思いを北海道、全国、世界に発信し続けたいという思いから始まった、大丸札幌店、O.tone(あるた出版)、RETRIP(trippiece)、ジェイアール東日本企画、poroco(えんれいしゃ)による地域振興を目的とした合同プロジェクトです。