虹の国、南アフリカが放つ七色の魅力
温暖な気候に恵まれ、年間を通じて晴天の日が多いことから南アフリカは「太陽の国」、また多様な文化と民族、言語などが混在することから「虹の国=レインボーネーション」と称されています。アパルトヘイト(人種隔離政策)を克服し、世界中の人々に勇気を与えた国ならではのポジティブな言葉で表される南アフリカには、心ときめく刺激的な出会いが目白押し。胸の奥で眠っていた冒険心をきっと呼び覚ましてくれるに違いありません。
冒険の旅を艶やかに演出してくれる宿泊施設や食事にも南アフリカならではの多様性やおもてなし好きの国民性が息づいています。クルーガー国立公園のサファリでは大型野生動物のビッグファイブをはじめ数百種もの鳥類、太鼓の樹木、曲がりくねった川など、古代から営まれる大自然との出会い、大西洋とインド洋の2つの大海に挟まれたケープタウンでは海と山が織りなす眺望を独り占めできる贅沢なリゾートステイ、インドネシアやマレーシアからの文化的背景を持つ人々が暮らすボカープで味わうケープマレーの伝統料理など、南アフリカが放つ七色の魅力は枚挙にいとまがありません。
この記事では冒険心を刺激して止まない南アフリカでの旅行体験を、贅沢かつ華麗に演出してくれる宿泊施設やご当地料理を中心にご紹介していきます。
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壮大な自然の風景の中で楽しむ「サファリホテル」で非日常のお泊まり体験!
ンガラ私営動物保護区
まずはンガラ私営動物保護区の「アンドビヨンド ンガラ サファリロッジ」からご紹介。147㎢もの広大な敷地を有するンガラ私営動物保護区はクルーガー国立公園に隣接し、境界にフェンスが設けられていないため、多様な野生動物がこの一帯を自由に行き来しています。ちなみに「ンガラ」はライオンを意味するシャンガーン語で、保護区内ではライオンはもちろん、ゾウやヒョウ、ハイエナ、キリン、バッファロー、シロサイ、ワイルドドッグなども観察できます。
南アフリカをはじめとしたアフリカ各国とアジア、南アメリカでハイエンドな宿泊施設を展開するアンドビヨンドが運営するンガラ サファリロッジは伝統的な藁葺き屋根のコテージ20棟で構成されています。ロマンチックかつノスタルジックな雰囲気が漂うコテージにはプライバシーに配慮されたバルコニーが設けられており、ムード満点の夕食も楽しめます。共有エリアにはバードウォッチングに最適なプールとサンデッキ、スパ、ジムなどを併設。夕食はボマと称される屋外エリアやろうそくが灯る中庭でも用意されます。
周囲の自然景観や思わぬ訪問者に目をやりながら、ドリンク片手に心身ともにリラックス、といった贅沢な時間が過ごせるのもこのロッジのいいところ。開放的なプールや緑に囲まれながら体を動かせるジム、静寂に包まれながらマッサージを受けられるスパなど、非日常空間での癒しの時間を堪能できる施設も充実しています。
異なるシチュエーションで夕食が楽しめるのもこのロッジの魅力。コテージのバルコニーでのプライベートディナーに加えて、アフリカならではの雰囲気に浸れるボマディナー、ろうそくの灯りに照らされた中庭でいただくロマンチックなセッティングなど、その日の気分に合わせて満天の星空の下、思いっきり非日常を味わってみてはいかがでしょうか。
私営動物保護区に滞在時の特権のひとつがゲームドライブ。野生動物との出会いを求めて専用の4WDでブッシュを駆け抜けるゲームドライブは毎日2回体験できます。その他、動植物に関するガイドの解説とともに楽しむブッシュウォークやサイの保護施設の見学、要望に応じて特別にアレンジしてもらえるプライベートサファリなど、大自然の魅力に触れるアクティビティには事欠きません。
自然の中で暮らす動物との出会いを贅沢この上ない非日常空間とともに体験できるのは私営動物保護区ならではの醍醐味。ちなみにンガラにはロッジに加えて、優雅なグランピングが体験できるアンドビヨンド テントキャンプやツリーハウスも併設されています。
美しい景色を独り占め。キャンプスベイでの極上ステイ
大西洋に面した白砂のビーチ、テーブルマウンテンと連なる「12の使徒」と呼ばれる雄大な山々に囲まれながら”何もしない贅沢”を洗練されたブティックホテルで味わえるのはケープタウン随一のおしゃれエリア、キャンプスベイならではの醍醐味です。
POD キャンプス ベイ(POD Camps Bay Boutique Hotel)
ケープタウン市内から車で僅か15分ほどの大西洋沿いに位置するキャンプスベイは南アフリカ屈指の高級リゾート。ここに建つ「POD キャンプスベイ」は総客室数17部屋のみの5つ星ブティックホテルで、プライベート感満載の大人の隠れ家リゾートと呼ぶにふさわしい贅沢な滞在先です。
バカンス気分を盛りあげてくれる広々とした部屋は、ミニマルで洗練された雰囲気で心を落ち着かせてくれます。最も美しいインテリアは窓外に広がる大西洋の景色。時が経つのを忘れて眺めていると、アフリカ大陸最南端まで来たことを実感させてくれます。
館内には「12の使徒」の荘厳な山々やとびっきりの夕陽を望むプールをはじめバーやジムといった施設を完備。ホテルでの宿泊を旅のメインイベントとして楽しむ話題の”ホカンス(ホテルでのバカンスの意)”を満喫するのにぴったりの滞在先と言えます。
人生の一大イベントでもあるハネムーンや日々頑張る自分へのご褒美旅行など、旅の目的を問わず非日常空間での滞在が楽しめるのは、美しい自然とアフリカ大陸最南端という唯一無二の地理的条件に恵まれた南アフリカならではの魅力に他なりません。南アフリカは旅人の夢を叶えてくれる「約束の地」。優しく降り注ぐ太陽と果てしなく続く海岸線、大自然の醍醐味を全身で感じながら、生きることの喜びと幸せを再確認する冒険へ、今こそ出かけてみませんか?
二つの大海に囲まれた南アフリカで美食を堪能
アフリカ大陸最南端の国で体験できる「サファリ」は野生動物との出会いだけではありません。インド洋と大西洋に面するという地の利を活かし、異なる種類の豊富な魚介類を心ゆくまで満喫する「シーフードサファリ」も南アフリカならではの醍醐味のひとつに他なりません。
クレイフィッシュ(ロブスター)
日本でも高級食材として重宝されているロブスターは、南アフリカでも欠かせない人気のシーフード。大西洋に面したウェストコーストで獲れるロブスターは「クレイフィッシュ」と呼ばれ、地元の人々に親しまれています。フレッシュレモンをたっぷり絞り、ガーリックバターとともに超肉厚のロブスターを頬張るのが南アフリカ流の食べ方。引き締まった身と口に広がる味わいのマリアージュには思わず唸ってしまいます。
スヌーク
日本では口にする機会がほとんどない人気の地魚にトライするのもシーフードサファリの醍醐味。ケープタウンなどで好んで食される地魚「スヌーク」はクセがなく弾力のある白身の食感を特徴とするカマス科の魚。スモークやパテにしてパンと一緒に食べるのが一般的ですが、炭火で焼いたスヌークにアプリコットソースが添えられた伝統的メニューもおすすめです。
美味しい料理を引き立てる南アフリカのワイン
世界有数の”フェアトレードワイン先進国”でもある南アフリカ産ワインは優れたコスパに加えて、フルーティーな酸味と甘味のバランスが程よい飲みやすさを演出し、日本でも広く支持されています。シーフードや肉料理など、あらゆるメニューとの相性も良く、南アフリカでの食事に欠かすことができません。
南アフリカを代表する上質なワインの産地で、観光地としても広く知られているのがケープタウン郊外にあるワインランド。ここでは二階建てのトラムや自転車で、厳選されたワイナリーを巡りながらランチやワインテイスティングなどを体験できるユニークなツアーも催行されています。
多様な文化が息づくローカルフード
旅行の最大の楽しみのひとつとされる食体験。訪問先でしか味わえないローカルフードは、地元を彩る魅力に他ならず、見逃すわけにはいきません。七色の魅力を放つ虹の国、南アフリカの料理における最大の特徴は多様性。様々な民族が育んできた多様な文化は、この国の食文化にも息づいています。
ここでは南アフリカの国民食とも言われる「ボボティー」とダーバン名物の「バニーチャウ」、お土産の定番でもあるリキュール「アマルーラクリーム」をご紹介します。
バニーチャウ
世界最大のインド系コミュニティーを抱えるダーバンの名物ストリートフードとして知られている「バニーチャウ」。インド系商人の総称"bania"にちなんで名付けられたとされ、器に見立てた食パンの中身をくり抜いて、そこにたっぷりのカレーを注ぎ込んだ一品。サトウキビ畑の労働力としてやってきたインドからの移民が考案したとされるバニーチャウは、インド本国では決して目にすることのない南アフリカ料理で、1940年代にはダーバンで販売されていたとか。
使用される定番の肉はマトンでニンジンのサラダを添えて提供するのが王道。ナイフやフォークは使わず、指でちぎったパンにカレーをつけながらいただくのがローカル流。ダーバン訪問の際に欠かすことのできないご当地グルメです。
ボボティー
ミートローフが原型とされる「ボボティー」は南アフリカで国民食として広く親しまれている一品。植民地時代に主にケープタウンにやってきたインドネシアやマレーシアからの移民=ケープマレーによって考案されたメニューで、文化の融合から生まれた南アフリカらしい料理と言えます。
作り方は簡単でひき肉に野菜、ドライフルーツ、ナッツなどを加えた具材を器に敷き詰め、表面に牛乳で溶いた卵を流し入れ、オーブンで焼き上げれば出来あがり。南アフリカを代表するスパイスの効いたフュージョン料理はカレー好きな日本人にも親しみやすい一品です。
アマルーラ・クリーム
1989年に南アフリカで生まれたアマルーラ・クリーム。滑らかな舌触りとキャラメルの風味、甘くフルーティーな味わいをもたらしているのは、サハラ以南のアフリカ各地に自生するマルーラの果実で、ストレートやオンザロックで楽しめると同時に、カクテルやデザート、料理の隠し味として重宝されています。免税店には必ずと言っていいほど陳列されており、スーパーマーケットで販売されているアマルーラチョコレートやロイボスティーと並ぶ定番のお土産としても人気を博しています。
原料であるマルーラの果実はラベルにも描かれているゾウやサイの好物でもあり、1〜3月の収穫期になると発酵したマルーラの実をたくさん食べた後に泥酔するという逸話が言い伝えられています。またズールー族の間でマルーラは「結婚の木」とされ、木の下で結ばれたカップルは健康で子宝にも恵まれると信じられています。
語り尽くせないほどのストーリーを秘めた南アフリカのローカルグルメ。多様な文化が息づくフュージョン料理との出会いは、野生動物や絶景と同様に訪れる人々に多くのインスピレーションを与えるに違いありません。
オンリーワンの魅惑あふれるリゾート・南アフリカへ。
知れば知るほど、南アフリカの地に息づく生命力やあたたかさ、ユニークな一面に魅せられていく。現地に赴き壮大な大自然と多彩な文化に身を委ねれば、日頃から心の奥底で感じ取っている人生への違和感や疑問がクリアになる。旅から帰ってきたあかつきにはオンリーワンの魅力溢れる南アフリカのように、豊かな人生へ好転させる勇気が湧き上がってくるー―そんな旅が南アフリカでは叶えられます。
さあ、みなさんも南アフリカを訪れ、今回ご紹介したホテルやローカルフードを満喫しつつ、人生の視点をリセットする旅に出かけてみませんか。
さあ、みなさんも南アフリカを訪れ、今回ご紹介したホテルやローカルフードを満喫しつつ、人生の視点をリセットする旅に出かけてみませんか。