誰もが知っている童話『眠れる森の美女』―悪い魔女によって魔法をかけられ100年もの間眠らされていた美しい王女の物語―。そんな王女が眠っていたお城がフランスのサントル＝ヴァル・ド・ロワール地域に実在することを。皆さんご存知でしたか。

城の多いこの地域の中でも、特に美しいとされるのが今回ご紹介するユッセ城。そしてこの中世の古城の塔の一角、外から見ることのできない一室が、あの美しい王女が眠りについていたお部屋のモデルなんだそう。

正面にはアンドレ川が流れ、背後は森に囲まれたユッセ城、そのたたずまいはまさに、おとぎの国の物語に出てくるお城そのもの。さらに敷地内に入ると、季節によっては庭園は花が咲き乱れており物語のイメージにぴったりなんだとか。

そんなユッセ城は眠れる森の美女だけでなく、シンデレラのモデルになったという説もあるのだとか。また様々な建築様式を駆使して作られたお城は、芸術的にも評価が高く、世界遺産にも登録されています。

素敵すぎる城内もおとぎ話そのもの。物語の世界から飛び出してきたような大階段は、かの有名なヴェルサイユ宮殿を受け持った建築家、フランソワ・マンサールの作品なんだそう。

また階段の勾配がゆったりとしているのは、当時複雑なドレスを着た夫人達のために考慮されたと言われています。当時の時代を連想させてくれる、なんともロマンあふれるユッセ城、一度訪れてみたいですよね。

さらに城内は物語にちなんだ展示になっていて、展示の前に物語の文章が書いてあります。そして物語をなぞってくれる人形たちもいたりと『眠れる森の美女』のワンシーンをのぞくこともできます。

また城内の家具や美術品は何世紀もの間、数多くの所有者によって引き継がれて来た物で歴史とロマンを感じさせるものばかり。さらに結婚式を行えるチャペルのあるのだそう。こんなに美しい場所で結婚式を挙げられるなんてまるで夢のようですよね。

眠れる森の美女の舞台となったユッセ城、その美しい世界観は童話そのもの。フランスを訪れた際には是非一度足を運んでみたいですよね。

【住所】37420 RIGNY-USSE, FRANCE
【TEL/FAX】(02)47955405 / (02)47954358
【アクセス】 ランジェ(LANGEAIS)駅から18km、車 25分。トゥール(TOURS)から35km、車 50分。
【営業時間】 10～18時（2/13～3/31）、10～19時（4/1～8/31）、10～18時（9/1～11/14）
入場は閉館の1時間前まで。
【定休日】 11月中旬～2月中旬