室町時代に創建された徳川家ゆかりの名刹
小江戸川越の江戸時代の蔵造りの町並みや、大正から昭和初期のレトロな店舗が並ぶ通りの近くにある蓮馨寺(けんけいじ)は、室町時代の天文18年(1549)に創建された歴史ある浄土宗のお寺です。 川越城主大道寺駿河守政繁の母君、蓮馨大姉が『民衆の安らぎの場』を与えるために、甥の高僧である感誉存貞(かんよぞんてい)上人を招いて第一世としたのが始まりです。 本堂の呑龍(どんりゅう)堂の屋根や賽銭箱には、葵の御紋があり、徳川ゆかりの格式の高いお寺です。 呑龍堂の前には、赤いお姿の「おびんずる様」が鎮座し、撫でるとその部位の病気が治るといわれています。 他にも見逃せないのが、川越の大火で焼失を免れた手水舎と鐘楼堂です。 手水舎に施された彫刻は、保存状態もよく高い技術で彫られた人や動植物も素晴らしい。 鐘楼堂の梵鐘(市指定文化財)は、元禄8年(1695)に造られた物で、300年以上前の音色を今も響かせています。