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ユネスコ無形文化遺産登録!「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」

ユネスコ無形文化遺産に日本の「山・鉾・屋台行事」のひとつとして登録された、栃木県鹿沼市の「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」。その登録を記念して、12月23日には祝典が開催されました! 「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」は約400年の歴史がある伝統行事です。今回は一連の行事の中から、毎年10月に開催される「鹿沼秋まつり」の見どころや、鹿沼の美しい彫刻屋台とその背景について紹介します。

このまとめ記事の目次

先人から受け継がれる「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」

江戸時代から残る華やかな彫刻屋台が、今宮神社を起点に町を彩る

「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」の一連の行事の中では、秋まつりでの繰り込み・繰り出し・御巡幸が有名ですが、7月からさまざまな行事が行われ、9月には予行演習ともいえる仮屋台奉納が見どころです。

「鹿沼秋まつり」は今宮神社の例祭として開催されています。例祭は1608(慶長13)年に始まったとされ、雨乞いが起源であったそう。
この祭りに登場するのが鹿沼の文化を代表する「彫刻屋台」と呼ばれる豪壮で緻密な屋台。江戸時代から残る華麗な彫刻が施された屋台は全てが木で作られており、今宮神社に勢揃いする様は壮観です。

今宮神社は鹿沼市の中心部に祀られ、市内中心部34か町の氏神となっています。例祭は、10月第二土・日曜日に行われ(例外の年もあります)、氏子34か町のうち屋台を持つ27か町から毎年20台ほどの屋台が奉納されます。

出典:www.buttsuke.com

氏子町は昭和15年頃から4つの組に分けられ、輪番で祭りの当番組をつとめるように。
平成28年の鹿沼秋まつりでは、絢爛豪華な彫刻屋台24台が勇壮に市内目抜き通りを練り歩き、鹿沼の街を華やかに彩りました。

鹿沼秋まつりの見どころ

今宮神社への「繰り込み」

繰り込みはあらかじめ決められた時間に開始されます。
まず一番町の屋台が今宮神社の鳥居をくぐり、拝殿石段前に正対して囃子を奉納、お祓いを受けた後、境内の所定の位置につきます。続いて二番町以下、同じ手順ですべての屋台が繰り込んでいきます。

出典:www.kanuma-kanko.jp

屋台提灯への灯入れ

夕刻、屋台提灯への灯入れとともに、お囃子の競演開始大太鼓の音を合図に、一番町から順に屋台提灯に灯がともされ、お囃子の競演が始まります。境内はあふれんばかりの提灯の灯に彩られ、絢爛(けんらん)たる世界を現します。

出典:www.kanuma-kanko.jp

提灯の明かりに浮かび上がる彫刻屋台と、それに照らされる境内は幻想的な光景です。

繰り出し

競演後、一番町屋台が今宮神社から繰り出します。先頭の一番町の屋台が繰り出すと、付け祭りの成功を祈る手打式が行われます。手打式後、二番町以下の屋台が順次繰り出され、祭りは最高潮を迎えます。

迫力満点のお囃子の共演「ぶっつけ」

この祭り最大の見どころとも言えるのが「ぶっつけ」。交差点などで2台以上の彫刻屋台が向かい合ってお囃子の競演を行います。
お囃子を激しく演奏し合いながらも調子を狂わせず演奏することを競うもので、このとき周囲では提灯や歓声などで囃し立てて大いに盛り上がります。

「囃子」はもともと豊作を祈願し、結果に感謝する際に、神をほめたたえる重要な手段だったと云われています。祭りのお囃子と歓声は、夜までにぎやかに響き渡ります。

「囃子」はもともと豊作を祈願し、結果に感謝する際に、神をほめたたえる重要な手段だったと云われています。
祭りのお囃子と歓声は、夜までにぎやかに響き渡ります。

御巡幸

御巡幸は、明治11年に今宮神社の神輿が建造されてから始まりました。神輿渡御とも呼ばれ、神輿が当番組の各町を回って町内の安全を祈願します。

12月23日、ユネスコ無形文化遺産登録の記念祝典が開催されました

記念祝典詳細

開催日:平成28年12月23日(祝)

○記念祝典
午後1時~3時
市民情報センター駐車場

○屋台提灯行列
午後3時~4時30分
上田町東交差点~市役所


午後1時からの記念祝典の中で、ぶっつけ等も披露される予定です!

古くから木の文化が息づく鹿沼の彫刻屋台

●江戸時代に作られた仲町の白木造り・白木(一部彩色)彫刻屋台。「仲町屋台公園」の展示倉庫で通年見ることができる。

鹿沼屋台が記録に初めて見られるのは安永9年(1780年)。この頃の屋台は、簡単な屋根付きの移動できる舞台で、「踊り屋台」と呼ばれていたそう。現存する彫刻屋台が作られるようになったのは、1836年と言われています。

文政元年(1818年)の日光五重塔再建時に、彫り物大工の棟梁を務めた後藤周二正秀は、天保7年(1836年)に仲町(現・鹿沼市仲町)の彫刻屋台を製作しました。
この頃は老中水野忠邦により天保の改革がなされた時代で、祭りの際の踊りや芝居、華美はすべて禁止。移動舞台としての機能をもった屋台は彫刻屋台となり、町内で競い合うように壮麗な彫刻屋台を作るようになりました。

出典:www.kanumacci.org

鹿沼市には、鹿沼の秋祭りに繰り出される今宮神社氏子町の屋台が27台あり、これ以外にも、楡木町(にれぎまち)に3台(うち1台は山車)、上大久保(かみおおおくぼ)に1台、口栗野神社大祭に繰り出される7台を含め、計38台の屋台が現存しています。

出典:www.kanuma-kanko.jp

●文化活動交流館で現在展示中の下材木町の黒漆塗彩色彫刻屋台、蓬莱町の白木造彫刻屋台。

最大の特徴は、日光山社寺の豪華な彫刻の影響から、全面が豪壮な彫刻によって飾られている点で、江戸時代に建造された13台と当時の彫刻を付ける1台、合わせて14台が市の有形文化財に指定されています。

出典:www.tochigiji.or.jp

鹿沼の屋台は、江戸の屋台の系統を引く「踊り屋台」から発展したものと考えられ、その構造は、唐破風(からはふ)の屋根を載せた単層館型(たんそうやかたがた)で、四輪を内車式に付けたものです。屋台本来の機能は氏神へ奉納する芝居や踊りのための移動舞台ですが、現在では囃子方(はやしかた)が屋台の中に乗り、演奏する構造となっています。

出典:www.kanuma-kanko.jp

12月23日の祝典で、当番組の圧巻のパフォーマンスと絢爛豪華な彫刻屋台をぜひご覧ください!

徳川時代、日光東照宮造営に集められた名工たちが文化の祖

●後藤周二正秀が彫り物大工の棟梁を務めた日光五重塔。日本の木の文化を育み、「木工のまち」として全国にその名を馳せている栃木県鹿沼市。鹿沼がそう呼ばれるようになったのは、日光東照宮の造営の折に、優れた宮大工や彫刻師、建具職人、装飾職人が全国各地から集められ、この鹿沼に移り住んだためといわれています。以来、匠の技はこの地に脈々と受け継がれてきました。

●後藤周二正秀が彫り物大工の棟梁を務めた日光五重塔。

日本の木の文化を育み、「木工のまち」として全国にその名を馳せている栃木県鹿沼市。
鹿沼がそう呼ばれるようになったのは、日光東照宮の造営の折に、優れた宮大工や彫刻師、建具職人、装飾職人が全国各地から集められ、この鹿沼に移り住んだためといわれています。以来、匠の技はこの地に脈々と受け継がれてきました。

●県の伝統工芸品に指定されている「鹿沼組子」は、鹿沼を代表する木工細工。

彫刻屋台とともに鹿沼の木の文化を代表するのが「鹿沼組子」。組子細工は、釘や金具などを一切使わずに、何千もの細い木片に切り込みを入れながら組み合わせ、多彩な模様を作り上げるものです。
その柄は300種類以上に及び、非常に細かく精密に組まれた組子は繊細で美しく、思わず見とれてしまいます。

鹿沼組子は、古くは日本家屋の欄間や書院障子などに用いられ、和室を飾る最高の贅沢品とされてきました。
現在では、杉やヒノキから放出される成分や香りが健康にも良いとされることも相まって、その技術を利用した新しいものつくりも行われています。組子でできたサッカーボール、動物人形、腰掛、木の健康枕・・・。コースターやトレイなどのモダンなデザインの製品にも姿を変えて受け継がれています。

鹿沼で生き続ける日本の伝統。まつり文化の継承とともに守られているのが、日本の原点とも言える「木の文化」です。和の空間に心が安らぐ、というのは、本来、木の持つパワーに加えて、何千年もの昔から先人たちが蓄え続けてくれた知恵や技が醸し出す力がそこに宿っているからかもしれません。

鹿沼で生き続ける日本の伝統。まつり文化の継承とともに守られているのが、日本の原点とも言える「木の文化」です。

和の空間に心が安らぐ、というのは、本来、木の持つパワーに加えて、何千年もの昔から先人たちが蓄え続けてくれた知恵や技が醸し出す力がそこに宿っているからかもしれません。

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