アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンのランドマークタワー「バンカーヒル記念塔(Bunker Hill Monument)」は、毎年4月の第三月曜日に開催されるボストンマラソンのスタート地点として有名なホプキントンから、マサチューセッツ湾のボストン港へと注ぐチャールズ川対岸のチャールズ タウン地区に建っています。国内でも最古を誇るこの町は長い歴史に根差した観光スポットが数多く残っていることで知られ、バンカーヒル記念塔を含む国立ボストン歴史公園内には入場無料で楽しめる人気スポットが満載です。
バンカーヒル記念塔(Bunker Hill Monument)はアメリカ合衆国マサチューセッツ州の港湾都市ボストンに建つ国内最古のオベリスクです。ボストンはアメリカ合衆国の中では長い歴史をもつことで知られていますが、バンカーヒル記念塔があるチャールズ タウン(Charlestown)は特に古く、イングランド植民地時代の1628年(江戸寛永5年)に設立され、1874年(明治7年)にボストンと併合されました。
「塹壕(ざんごう)の丘」という意味をもつバンカーヒルの地で繰り広げられた戦い(Battle of Bunker Hill)は、アメリカ独立戦争勃発から2か月後の1775年6月17日に始まった戦闘です。結果的にバンカーヒルやブリーズヒルはグレートブリテン王国が占拠しましたが、1,054名の死傷者を出すなどの甚大な被害を被りました。アメリカ合衆国初代大統領のジョージ・ワシントン(George Washington)もこの頃デビューします。
バンカーヒル記念塔の下で睨みをきせているのは、植民地軍の指揮をとったウイリアム・プレスコット大佐(William Prescott)を象ったモニュメントです。大佐が命令したと伝えられている有名な指令「敵の目玉の白い部分が見えるまでは撃つな(Do not fire until you see the whites of their eyes)」は銃の命中率を上げるためのもので、物量が乏しく弾薬が足りなかった植民地独立軍の状況を的確に物語っています。