イスラム圏の国を旅するあなたへ。
写真を見たり、旅行していくうちに「イスラム圏」の国に興味を持った方も多いのでは?
だけど、イスラム圏の国ってどこかミステリアスで、日本人の私たちには馴染みのない文化を持ってるイメージがありませんか?
今回はそんな、謎多きイスラム圏の国に行く前に知っておくべき「7つのこと」をまとめてみました。
知っているようで知らなかったこと、たくさんあるはず!
そもそも「イスラム教」って?
唯一絶対神を信じるという「一神教」であり、この3つの宗教は実は「一神教」を信じるという意味では兄弟のような関係なのです。
キリスト教とユダヤ教は、イスラム教では「啓典の民」と呼ばれています。
したがってこの2つの宗教は、イスラム教の考えでは同じ「神」の信者同士であることから根はひとつとされているのです。
それでは「イスラム圏の国」に行く前に知っておきたい7つのこと、紹介したいと思います!
1. ムスリムの女性が被ってるあの「ヴェール」の違いは?
しかしその形は様々で、カラフルなものもあれば、目元以外はすべて覆われているものなどたくさんの種類があります。
その違いは一体なんなのか、今回は4つのヴェールと共にお教えしちゃいましょう!
ヒジャブ(ヘジャブ)
この「ヒジャブ」とはヘッドスカーフのこと。
髪と耳、首を覆うもので、顔自体は隠さないもの。
アラブ諸国と中心とした、多くのイスラーム世界で広く使用されています。
チャドル
髪と全身を覆うマントのようなもので、前が開けています。
ただこちらは着用に強制がないのだとか!
ニカブ
ワッハーブ派の影響で都市部を中心に普及。
目元だかわずかに開いており、その他の鼻や口そして全身を覆うヴェールのため、日本人の私たちからすると怖いイメージになってしまいますよね。
近年エジプトなどで「ニカブ」の着用が増加しているそう。
ブルカ
歴史的にはアラビア半島、現在ではサウジアラビアやアフガニスタンなどで着用する女性が見られます。
一方、フランスやベルギー、オランダなどの欧州諸国での「ブルカ」着用は禁止されているのだとか。
2. 「モスク」って何をする場所?
「モスク」とは、イスラム教の礼拝堂。
もともとアラビア語でひざまずくを意味する「マスジド」が訛ったもの。
とても神聖な場所のため、土足厳禁、観光の場合は先ほどのヴェールやガウンのようなものを羽織らなければなりません。
幾何学模様の装飾が特徴的で、メッカ (イスラム教最大の聖地)の方向に壁にミフラーブと呼ばれる窪みがあるのだそう。
ここでイスラム圏の美しい「モスク」をいくつか紹介しちゃいます!
3. 今話題の「スンニ派」と「シーア派」の違いとは?
そもそも、「スンニ派」と「シーア派」の違いって?
スンニ派(スンナ派)
初代正統カリフのアブー・バクル以降、第4代正統カリフのアリーまでのカリフを認め、ハディース(ムハンマドの残した言葉)の中にスンナを見いだすもの。
現在のイスラム教徒の約90%を占める多数派。
あのダーイッシュ(イスラム国)は、スンニの過激派なのです。
シーア派
初代正統カリフのアブー・バクル以降の3代カリフを認めず、預言者ムハンマドの娘をめとった第4代正統カリフのアリーとその子孫こそが正統カリフだと主張しているもの。
全イスラム教徒の中では約10%ほどですが、イランでは国教となっています。
また現在混乱の中にあるイラクでも約6割の国民がこの党派。
4. 「一夫多妻制」の真相やいかに!
この「一夫多妻制」、実はイスラム教では本当に認められているのです!
ちなみに人数は最大4人まで。
しかしこの「一夫多妻制」、基本条件となるのは「多妻になった場合、肉体的にも精神的にも平等に愛すること」。
経済的な負担も大きいため、実際に「一夫多妻制」を行っている人は本当に少数の人に限られているそう。
5. イスラム教における「手」の使用は?
「良いことは右手から、不浄なことは左手から」というように、左手で食事やものを渡すのは避けられています。
もちろん、コーランを持つのも左手だけで持ってはいけません!
6. 「男女間の接触」はOK?
もちろん国によって差はあるのですが、イスラム圏の世界では「男女の生活空間をわける」という考え方が一般的。
そのため異性の身体に触れたり、むやみやたらに声をかけること、公共交通機関などで隣に座ることなども慎重にならなければいけません。
7. 旅先での「飲酒」は大丈夫なの?
でも、イスラム圏の国に行ったらお酒は飲めないのか?と心配にならなくて大丈夫。
最近では海外からの観光客であれば飲酒も大丈夫な国も増え、バーなどもよく見かけることができます!
ちなみに、イスラム教で禁じられているものを「ハラム」と呼び、主にイスラム教で「ハラム」とされているものは、豚肉、犬、雪だるまなど意外なものもあるんです。
渡航前には、ちゃんと調べることが大切ですね。
いかがでしたか?
日本人には薄れがちな宗教に基づいた考え方。
今回は「イスラム教」についての特集でしたが、世界にはまだまだたくさんの宗教が。
イスラム圏はもちろん、他の国に行く前にもう一度、その国の宗教や文化を知っておくと、より深い旅ができるはず!