王滝は1984年の長野県西部地震、2014年の御嶽山噴火と度重なる自然の脅威にさられてきました。にもかかわらず一向に観光客が減少しないのは、雄大な御嶽山に魅せられ、人々を惹きつけて離さない神々しさと、力強さを感じているからでしょうか。

信仰の山の麓に位置する王滝は、木曽町から通じる県道256号および牧尾ダム右岸道路からしか入ることが出来ません。そのため飲食店なども少なめ、その代わり山荘や、民宿など宿泊施設が充実していてスキーヤーや、登山客の皆さんに大変重宝されているようです。

王滝の自然を愛でたり、山荘からの夜空を眺めながらディナー、なんて思い思いの楽しみ方を膨らませている皆さんもいらっしゃるでしょう。そのためには交通情報や気象情報、現地情報は入念に調べるなど、少々慎重すぎるぐらいの準備をしてください。

王滝には沢山の民宿や、山荘があり、観光客の足の拠り所となっています。その中でおすすめしたい「山荘 森本」も山の中の一軒家といった感じで、雄大な御嶽山の恩恵を受け、都会では絶対味わうことが出来ない澄んだ空気の中にひっそりと佇んでいます。

今夜はこの「山荘森本」で宿泊してディナーにしましょう。中に入ると6畳ほどの畳敷きのの部屋にぽつんと置かれたテーブルが。素朴な純日本風といった感じで旅客の疲れをホッとさせてくれる雰囲気がとてもいい感じです。

見知らぬ人々との語らいもはずむ中、早速夕食を兼ねたデイナータイムに。出された食事は川魚を焼いたものに、煮しめや山菜といった山国ならではのご馳走が並びます。素朴な中にオーナーさんの真心が伝わってくるようで、こちらの心も温かくなるようです。

【住所】〒397-0201 長野県木曽郡王滝村 3152-21
【電話番号】0264-48-2021
【営業期間】通年
【駐車場】普通8台／大型バス2台
【客室数】和室8室
【収容人数】35名
【料金】7,000円～［1泊2食付］
【アクセス】 自動車利用：国道19号元橋交差点より御嶽山王滝口方面、車で30分
　 鉄道利用:JR木曽福島駅より車で35分（バスは夏山シーズンのみ運行）

夕食を華やかに飾る山国ならではの食材の数々。キノコは採れたて、お待ちかねの猪肉は目にも鮮やかなピンク色。その道のプロでなくても新鮮さが分かります。子供も大人もテーブルに乗せられた猪鍋の材料を囲み、王滝の夕暮れから始まるジビエ風のディナーを待ち焦がれています。田舎の良さが一際、身に染みるひと時になるのは間違いありません。おすすめです。

そこは王滝から、県道256号線を経由して4分で到着します。見た目はいかにも山国の中の旅籠といった感じでしょうか。今日も多くの観光客で賑わう「民宿 藤屋」。子供から、大人まで入った瞬間ほのぼのとした雰囲気に包まれ、何か幸せな気持ちにさせてくれます。

外観からはごく普通の民家を思い起こさせる鄙びた素朴な雰囲気。温かみと、和やかさが感じられ、何か都会では味わえない貴重なひと時を約束してくれそうです。周りを緑の木々に覆われ好きなだけ王滝の自然を満喫できそうな期待感を持たせてくれます。

出される料理は意に反してボリューム感満点。しかし、その中にも質素感が所々に見え隠れするのはやはり田舎料理ならではでしょうか。「民宿 藤屋」の晩の定番、湯豆腐とキノコ鍋はほとんどの泊り客が注文するほどの人気ぶり。

この鍋を囲み、好きな人とディナームードで楽しむこともできます。もう一つ、隠れた人気メニューとして猪肉を使ったカレーはおすすめです。臭みがない上、脂肪分が少ないのでカロリーも抑えられます。

「王滝食堂」と聞いて、"いのぶた"と答えられる人はかなりの通。それぐらい王滝では有名なグルメの王者です。お店の周りには多くの宿泊施設が軒を並べています。できたら、一泊するぐらいの余裕を持って食べてほしいほど自信を持っておすすめします！

店内の雰囲気は一言でいえばシック、テーブル類は総ヒノキで、手作り感が素晴らしい。木のぬくもりがホッとさせてくれます。次に目を惹くのが、いのぶた料理がズラッと並んだメニュー表。ご主人の自信のほどが窺えるような木彫りのメニュー表になっています。

皆さんは何を注文するでしょうか？イノシシ初体験の方には味噌汁と漬物付きの猪豚丼で、その香りと、旨味を味わって頂きたいですね。おすすめの一品です。ディナーで食べるとすれば猪豚焼肉定食でしょうか。臭みもなく、締まった肉質は非常にヘルシー、まだ体験したことがない方には是非一度ご賞味あれ。

先にご紹介した山荘 森本から歩いて4分、巷で評判のピザのお店、「木犀舎(もくせいしゃ)」にやってきました。こちらの外観も、観光資源である御嶽山と王滝の自然に鮮やかに映し出されています。小鳥がさえずり、緑の木漏れ日を浴び、物静かな雰囲気が特徴です。

中に入ると年季の入った薪ストーブが出迎えてくれます。店内に流れるクラッシックの音色も空気が綺麗なためか澄んで聞こえます。窓から差し込む陽の光が、絶妙なライトアップ効果をもたらし、あなたの大好きな人を誘ってディナータイムで利用すればムード満点。

さて運ばれてきた噂のピザのお味は？というと。おすすめは、長野県木曽地方に伝わる発酵食品、すんきを使った珍しいすんきピザ。独特の酸味とシャキシャキッとした食感にトローリと絶妙に溶けたチーズが相まって最高！他では絶対味わえません。

長野県の松本を中心に居酒屋チェーンを展開する王滝グループ。王滝は、山国であるため海産物など、中々手に入りにくい地域です。しかし昨今の物流の進歩から手軽に魚介類が手に入りやすくなりました。「和食処王滝」は魚好きの方には欠かせない貴重なお店と言えるでしょうか。

自他ともに認める「和食処王滝」のご自慢はお寿司。常連客も、初めて王滝へ訪れた方も必ずといっていいほどここのお寿司を注文される方が多いようです。シャリとネタの絶妙なサイズで食べやすく、味も保証付きとあれば人気が出るのは当然でしょう。お墨付きでおすすめします。

ご紹介した王滝の民宿などの帰りに時間に余裕があったら是非、立ち寄ってみて下さい。車で1時間50分で到着できます。営業時間は平日が11時まで、日祝が10時までと、ゆっくりとディナーが楽しめます。

過去自然災害に何度か見舞われた御嶽山と、その麓にある王滝。とかく山国は天気に左右されやすいものです。しかし、ちゃんと下準備をすれば安全で、楽しい観光が約束されます。おすすめさせて頂いたディナースポットも皆さんの笑顔を待っています。