阿佐ヶ谷がぎゅっと凝縮
阿佐ヶ谷にある餃子の名店。2007年創業。店名の「豚八戒」は猪八戒を店主が間違えたことに由来。中国では猪を豚というのでそのままにしているそう。中国・ハルビン出身の店主の妻が調理を担当しており看板メニューの「華餃子(羽根付焼餃子)」には豚挽き肉、キャベツ、玉ねぎ、ニラの他、キクラゲや八角、丁香、桂皮など9種類の中華系の香辛料が入っている。火鍋が食べられる個室は予約必須だが、カウンター席やテーブル席は当日のタイミング次第で入店可能。 ◆場所 阿佐ヶ谷駅から徒歩2分 ◆営業時間 18:00~23:00(L.O.22:30) ◆定休日 日曜・月曜 ◆混雑状況 平日の夜に足を運びました。 確実に食べたいなら予約がおすすめ。この日は予約していませんでしたが運良く10分ほどで入ることができました。 ◆本日は【華餃子(羽根付焼き餃子)】(¥680)+【四川風麻辣水餃子】(¥680)+【明蝦餃子(海老水餃子)】(¥740)+【油淋鶏】(¥780)+【ちまき(2個)】(¥540)+【日本酒(純米)】(¥680)を注文。 このお店は厨房が繋がっており、カウンター7席のお店と、2名以上用のテーブルのお店の2店舗がある。 予約しないと入れないと噂のお店だが、カウンター席の方はすぐに満席になるものの待てば入れる。満席だったが店の外で座って10分ほど粘ったところ運良く入ることができた。 阿佐ヶ谷という立地柄、和気藹々と店主や他のお客さんと雑談しながら餃子を食べる、居酒屋さんのような雰囲気。 店主は人生何周しているんだろうというくらい経験が豊富で、お客さんが年末にマレーシアに行くという話をすれば昔マレーシアに旅行した話がすぐに出てくるし、サウナの話をすれば既にそのお店に来店していて体験談を話すし、地元を聞かれたので答えたら「花火大会で手伝いに言ってる」と返答が来て思わず笑みが溢れた。 まずは華餃子(羽根付焼餃子)から到着。円形の羽根は意外にもしなっとしていて口にすると肉汁がじわりと溢れる。ネタには中華系香辛料が入っていて後味に香辛料をほのかに感じられた。 このお店の水餃子は、もちもちの皮が使われているが水餃子本来のイメージと異なり、お湯に浸っておらず皿に乗せられて提供されるのがポイント。 四川風麻辣水餃子はラー油が強めで辛さはほとんどない。餃子の上に乗った山椒やネギなどの黒い調味料がまるで“鰹のふりかけ”のような味つけで鰹節のような食感に塩っけ、ラー油が渾然一体となり、食欲を増進する。 続いて明蝦餃子(海老水餃子)は豚肉も少量入っているものの、海老が一匹丸ごと入っているので、ぷりっとした食感が至福の餃子だ。 最後に油淋鶏。油淋鶏らしい鶏もも肉がからっと揚げられおり、ネギやトマトなど野菜の甘さも感じられる。スタンダードな油淋鶏に一手間加えたようなイメージを崩さずに磨き上げた料理だった。 どの料理も美味しく、阿佐ヶ谷らしい雑談で知らない人と交流できるコミュニケーションの場としても非常に良いお店だった。