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美しく、そして儚い村
「チビタ・ディ・バニュレージョ」はイタリアのオルヴィエート近郊にある小さな村です。この村は約2500年に作られた村で、見た目はまるで「天空の城」。崖の上にポツンと浮かぶ姿は幻想的で、雨風によって侵食した土地は長い年月をかけて孤高の村と化しました。
この村の別名は「il paese che muore」、日本語で死にゆく村です。その名の通り現在も浸食は進んでおり、この村に通じる道は300メートルにも及ぶ長い橋のみで、その下は断崖絶壁です。この村に行くことのできる猶予も残りわずかであるかもしれません。
まるでジブリの世界
村には美しい景色が広がっています。イタリアは地域によってその景色や街の様子が少しずつ異なります。チビタは村がまるでジブリに出てくる田舎町のようで石畳みやレンガによって作られた建物や道はとても絵になります。
自然に囲まれていて、観光客もその他のイタリアの観光地に比べて多くないので、のんびりとした有意義な時間を過ごすにはもってこいです。
チビタに行こう 〜1日プラン〜
チビタはローマから約150km、フィレンツェから約200kmほどの距離に位置する小さな村なので、市街地観光に訪れた際に半日くらいを目安に時間を取れば十分チビタの村を堪能することができます。
8:30〜 ローマ出発
ローマからチビタへはだいたい2時間弱の移動時間を見積もっておくことをおすすめします。また道路が混む危険性もあり、またチビタに着いた時にのんびりとした時間を過ごすためにも、朝一で向かうのがベストでしょう。
チビタに向かうにはまずウンブリア州オルヴェート駅に向かい、そこから手前の街「バニョレージョ」へ行きます。バニョレージョまではCOTRAL社の市内バスに乗り、チビタへはさらにローカルバスに乗り換えて向かいます。このローカルバスは本数も少ないのであらかじめ時間をチェックしておく必要があるかもしれません。
10:00〜 チビタに到着
バニョレージョの街からチビタに向かうまでの道のりもとても美しいので、移動時間も退屈すことはありません。チビタは山の上の村でバスで近寄れる場所にも限度があります。なのでバスを降りてからは徒歩で向かうことになります。
道は舗装されていないところも多くアップダウンが激しいので、履きなれた靴、もしくはスニーカーで行くことをおすすめします。
チビタにはたくさんの野良猫がいて、住んでいる人よりも猫の方が多いとまで言われています。村を散策していると何匹ものかわいい猫に出会え、チビタの村の雰囲気に猫のまったりとした生活が垣間見えます。自由気ままな猫に癒されること間違いなしです。
村に多くの中世の建物が残っています。村の入り口にはサンタ・マリア門と言われるアーチ状の大きな門があり、それをくぐって村の中に入ると植物に囲まれた村の美しい建物が目に入ります。また村の中心地にはコレサンティ広場があり、聖ドナート教会やレストラン・お土産やさんなどが密集しています。
村は迷路のように道が入り組んでいて、城壁に囲まれているので閉ざされた空間に感じます。しかし村を散策していると急に視界が開け美しい景色をみることも。カメラは必需品です。また春には菜の花、夏には新緑、秋には紅葉など四季折々の美しい景色を楽しめます。
12:30〜 「Alma Civita」で地中海ランチ
散策でお腹が減ったらチビタにある絶品イタリアンレストランでランチを楽しみましょう。おすすめのお店は「Alma Civita」です。こちらのお店では旬の食材を使った本格的な地中海料理が食べれます。またホテルに併設されたレストランなので雰囲気も抜群です。
店内は洞窟のようなすこし薄暗いムードが漂うおしゃれな雰囲気もで、テラス席もあります。料理の味はもちろんのこと、その芸術的な盛り付けも評判でイタリアらしいおしゃれなランチが楽しめます。
詳細情報
3.00
14:00〜 麓の街「バニョレージョ」を散策
チビタを堪能した後は、バスが来る時間まで山の麓の街バニョレージョを散策してみてもいいかもしれません。チビタ周辺はオリーブの栽培に適した地域で上質なオリーブが良く採れます。この地域のオリーブオイルはイタリアの中でも美味しいと評判なので、お土産におすすめです。
イタリアのスイーツといえば「ジェラート」です。イタリアのジェラートは世界トップクラスなので、観光中も食べ歩きなどにもおすすめです。バニョレージョにもおすすめのジェラート屋さんがあるので紹介します。
Gelateria Rugiada
バニョレージョにあるスイーツのお店の中でも特に人気のお店が「Gelateria Rugiada」です。味の濃いジェラートはそのまま食べてもよし。チョコやホイップ、ソースなどのトッピングをしても美味しいです。甘いスイーツで疲れた体を癒しましょう。
詳細情報
15:00〜 フィレンツェへ
チビタ・バニョレージョ周辺の観光を終えたら、次なる都市に向かいましょう。フィレンツェには2時間半程度のバス移動で向かいます。”花の都”と言われるフィレンツェではルネサンスの華やかな雰囲気が今も残っていて芸術的な街並みが楽しめます。
滅びゆく村チビタで素敵な時間を
いかがでしたか。チビタ自体は小さな村なので有名都市を周遊する際に訪れるのがおすすめです。また落ち着いた村なので、若者だけでなく定年後の休暇などに訪れる方も多いのとか。そんな村で過ごす時間はかけがえのない思い出になるはずです。
3.13
