東京都の震災と空襲、そこからの復興の歴史
関東大震災の悲劇と、復興
墨田区の都立横網町公園内にある「東京都復興記念館」。
昭和6年(1931)に建てられ、関東大震災の痛ましい災難とともに、官民協力して焦土と化した東京を復興させた当時の大事業を後世に伝える施設です。
横網町公園のあるこの場所は、前年に陸軍被服本廠が赤羽に移転したことから、2万坪の広い空き地となっていて、関東大震災発生後約4万人が避難していました。
しかし、悪天候による強風と、火災旋風の発生により周囲を火に囲まれ、避難していた人は逃げることが出来ずに、ほぼ全員焼死という惨劇となってしまいました。
また、その後の第二次世界大戦の空襲によって、東京東部で亡くなった方々の遺骨を震災記念堂に合祀したことから、東京空襲の被害や当時の状況、復興に向けた取り組みを伝える展示を加えられました。
記念館に入ると、災害の恐ろしさと戦争の悲惨さに胸が苦しくなります。
東京都立横網町公園内にある「東京都復興記念館」。
関東大震災発生後に何が起こったのか。
なぜ、ここ陸軍被服本廠跡地に避難した4万人もの人が、焼死という惨劇に見舞われたのか。
今までの関東大震災に対する漠然とした知識が、被災遺物、図表、写真、文書、被災地を描いた絵画などの展示によって、身近な出来事として伝わってきます。
そして、焼失した街の復興事業。
今後の災害時、自分はどのように行動し、何ができるのだろうと考えさせられる場所です。