2階座敷にて
新宿の東口/西口連絡通路のところで待ち合わせると、そこはそのまま思い出横丁/焼鳥横丁の入口。焼鳥横丁側に歩を進めて、それらしい焼き鳥屋が「鳥園」
2人なので2Fの座敷に通されるとまだ時間が早いのか、がらがら。
奥に陣取り、まずは中ジョッキで乾杯。
さて、つまみを頼もうにもなんとも心もとない外国のお嬢さんが聞きに来てくれたよ。
「鶏皮ポン酢をひとつ。」
「とりがあ…ですね。」
「ねぇ、メモをとりなさいよ。難しいでしょ。」
「あ、はい。」
(伝票を出すのではなく、広告の切れ端を前掛けから出してきた。)
「それと、ねぎチャーシュー。これもひとつ。」
「ネギ…ですか。」
(メモを取っているが、日本の文字ではないか?)
「じゃあ、次焼鳥ね、これは一皿二本なの?」
「あ、あ、あ…(たぶん、質問の意味がわかていない。)そうです。」
「(メニューの写真の通り、一皿二本なんだろう。聞くまでもなかったか…)じゃあね、ハツと豚タン。ひとつづつね。」
「あ、レバーもね。」
「うん、とりあえず、そうしましょう。」
「何が出てくるのか、気になるけど…まあ、いいでしょう。」
中ジョッキがさくっとなくなって、追加。
「すみませぇぇん!」
「はぁぁい。」
なんと先ほどのお嬢さんがまた来てしまった。
「中ジョッキ、お代わりとホッピーセット1つ!」
中ジョッキは、お見事!間違わずに出てきた。
で、ホッピーセットなのだが、ホッピー外(ボトル)とホッピー中(氷と焼酎入りグラス)…???
ジョッキがないじゃん!
「すみませぇぇん! ジョッキないよ。ジョッキください!」
ここで反射的に頭が回転した!
「ホッピーを入れるジョッキで、中ジョッキじゃないからね!」
「はい」
なんとも心もとない。例え、生中ジョッキが出てきても笑って受け入れる覚悟ができた。
キタァァァァァ!
よく冷えた空のジョッキ!
よくやった!
(ジョッキがきただけでこんなにうれしいとは、いいねぇ)
この時にPOSから出てきた伝票を置いていった。念のために見てみると注文したものもあるし、謎のものもある…ネギ(串)とかとり(串)とか印字されているけど、頼んでないのになぁ…
品物が来た。やっぱり伝票通りに串焼きだけが来た…
「ネギなんて、頼んで無いですよね。」
「頼んでないよね。」
「これなんですかねぇ?」
「これがとりかな?」
ひそひそ話のオヤジコンビを不審に思ったのか、ややベテランの外国人女性店員さんが来た。
「何か、間違ってますか?」
「うん、でも大丈夫。食べるから。」
「あの娘は、新人なんですからね。」
(仕方ないですって言いたいのかい?)
「うん、大丈夫、大丈夫。問題ないよ。」
しばし、歓談… わかったァァァァ!
(再掲)
「鶏皮ポン酢をひとつ。」
「とりがあ…ですね。」
→ここで彼女が聞き取れたのは、「とり」だけだったのだ!
「それと、ねぎチャーシュー。これもひとつ。」
「ネギ…ですか。」
→ここで彼女が聞き取れたのは、「ねぎ」だけだったのだ!
なんと「とり」も「ねぎ」も正式なメニュー名「とり(串)」も「ねぎ(串)」として存在していたのでPOSを素通りして、調理場にいってしまったのだろう。
今週最大の謎を解いて、すっきり。名探偵気分?でホッピーのジョッキを重ねたのであった。
2Fの座敷も混みあってきた。満員どころかどのテーブルも押し合って座っているよ。なんなんだ、この活気は! 周囲は皆若い。学生さんもいれば、若手のサラリーマンもいる。ちょっと元気そうなオヤジもここにいる。
さすがに新宿焼鳥横丁、年代国籍を超えて、盛り上がって、この活気だ。元気もらったよ!